2018/3/30に『行動改善を目指した情報モラル教育-ネット依存傾向の予防・改善-』を発刊いたしました。
ネット依存やネット依存傾向などのいわゆる「使いすぎ」は,情報モラル教育において,とても重要で深刻な問題です。
我々は,「自分は大丈夫」,「自分には関係ない」を問題意識として,どうすれば,「自分ももしかしたら…」という「自覚」を持たせることができるかという研究を行ってきました。「自分も使いすぎているかもしれない」という自覚を持たせることが,依存や依存傾向などの「使いすぎ」に関する指導の第一歩となります。
その上で,「使いすぎを厳しく管理する」,「ルールをきちんと守らせる」という他律的な指導ではなく,自分で工夫をしながら適切に使うことができるという「自律」を目指した指導についても研究を行ってきました。
いつか子どもたちは,教師や保護者の手を離れ,自立していきます。そこでは,自律的な行動,つまり自分で自分のネットやスマホの使い方を管理する力が求められます。こうした自律の力をどのように高めていくか,我々は「ルールの工夫」に着目して,研究がきちんと「行動改善」に結びついているかについても検証を行いました。意識を高めるだけでなく,きちんと行動に結びつくか,こうした視点を重視して研究を進めたことは,本研究の大きな特徴であると考えます。
ぜひご高覧いただければ幸いです。